慶長13年(1608)、糸割符商として創業。
のち、加賀絹・丹後縮緬・生絹も扱い、屋号を北糸と
称しました。
天明年間(1781〜1788)、摂津国伊丹の酒造家
との縁により同地で酒造業も開始。
当時、幕府は京都における他国醸造酒の取り扱いを
禁じていましたが、近衛家熙公より「嶋臺」の酒名を賜り、
御用酒の下名を得たことにより、京の地において初めて
他国の酒が販売されたと伝えています。
屋号は丸岡屋と称し、以後この両業を家業としました。
文化14年(1817)には、山田屋五郎助店の名で江戸に
出店、江戸下り酒問屋として成長しました。
明治27年(1894)の明治天皇銀婚式御祝典には
清酒「嶋臺」を献上、また大正・昭和両天皇御即位の御儀に
際しては、賢所に供する御饌酒の御用命の栄にも浴しました。
現存の建物は、幕末の兵火で焼失後、明治16年(1883)
に再建。
当時、東は東洞院通から西は車屋町通まで35間余、
北は20間、南側は旧御池通をはさみ諸建築があった
大規模なもので、伝統的町家建築の頂点にたつものと
されましたが、昭和31年(1956)に西半分強が
取り壊され現状となりました。
当ギャラリーの西館が旧北糸商店、東館が旧丸岡屋の
各々一部分にあたります。
平成6年(2004)、大規模町家建築の遺構として、
国の登録有形文化の指定を受けました。
しまだいギャラリー
京都市中京区御池通東洞院西北角
電話075−221−5007
地下鉄東西線・烏丸線共に
烏丸御池駅下車1番出口より徒歩1分
写真は、1月15日京都女子駅伝の朝、御池は雪でした。